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# 6 トークノミクスとガバナンス

FoRは、初期段階から「森」を最大のステークホルダーとして位置づけ、トークンの価値上昇が直接的に自然資本の増大に寄与するよう設計されています。また、資金の使い道は中央集権的な意思決定ではなく、コミュニティによる分散型の合意によって決定されます。

#### 6.1 トークン供給と初期配分（アロケーション）

FoRは、10,000,000 FoRを初期発行量として生成します。その配分は、生態系への直接還元と、プロジェクトを推進するコアメンバー、およびコミュニティの三者の均衡を保つよう配分を設計しています。

* **初期発行量：** 10,000,000 FoR
* **20% 森の再生基金への直接割当（Pledge）：** 総発行量の20%を、常に「再生基金（Regeneration Fund）」へ直接割り当てることを約束します。これにより、FoRが経済的な価値を持つほど、基金の資産価値も自動的に高まり、より大規模な自然再生プロジェクトへの投資が可能になります。
* **15% ファウンダー・コアチーム：** 創設メンバーへの配分。4年間のベスティング（1年のクリフ期間を含む）を設け、長期的な成長への責任を明確化します。
* **45% コミュニティ・エコシステム：** 現場でのケア活動者への報酬、FoRを活用するパートナーへの分配。
* **20% 流動性・財務 (Treasury)：** 流動性提供、および将来的な戦略的パートナーシップや資金調達のためのリザーブ

3章で述べた価値連動型アセット・アロケーションは、Phase 3以降、FoRが流動性のある資産(ETH、JPYC等)による裏づけを獲得し、セカンダリーマーケットと接続された段階で機能する、将来的な増幅メカニズムです。基金が保有する資産の価値が高まれば、森の再生に充てられる原資もまた増大するという連動は、エコシステムの成長を再生活動の拡大へと直結させることを意図しています。

ただし、この機構が価値の上昇を前提としていることを、私たちは明確に認識しています。基金の最も基礎的な原資は、決済のたびに還流される10%そのものであり、これは外部市場での価格変動とは独立に積み上がります。価値連動はあくまでこの土台の上に乗る「増幅」であって、再生活動の存立条件ではありません。価値が上がればケアは加速し、上がらずとも、還流による基金は機能し続けます。

#### 6.2 森の再生基金の活用配分と使途

FoRは利用されるたびに、その利用分の10％が自動的にCollective Wallet（森の再生基金）に自動配分されます。再生基金にプールされたFoRは、これまで市場経済で「価格ゼロ」として外部化されてきた自然資源の維持コストを、正当な対価として現場へ還元するための「地球への再投資」として機能します。

決済額の10%という還流率は、二つの制約のあいだのバランス点として設定しています。

上限側の制約は、利用者の受容可能性です。還流率が高すぎれば「FoRを使うほど目減りする」という負担感が流通そのものを抑制し、お金が巡らなくなります。FoRが日常的な決済手段として機能するためには、利用者が意識しつつも負担とは感じない水準にとどめる必要があります。一般的な消費税や、寄付つき商品における上乗せ率と比較しても、10%はこの境界に位置します。

下限側の制約は、現場の必要額です。還流率が低すぎれば、基金は十分に積み上がらず、森のケアに意味のある資金を届けられません。想定される流通量のもとで、現場の再生活動が継続的に回るために必要な原資を確保できる水準として、下限を決めることが可能です。

また、この比率は、利用者にとって直感的に把握しやすく、「自分が使った額の10%が森に還る」という関係を、説明なしに理解できます。この透明性と分かりやすさも、信頼の形成において重要な要素です。

ただし10%は、固定された最適値ではありません。実際の利用者の体感、流通速度、現場のケアに要する実費は、フィールドごとに異なります。Phase 1の実証では、この還流率を主要な検証対象のひとつと位置づけ、利用者の受容性と現場の必要額の双方を測定しながら、最適な水準へと調整していきます。

再生基金は以下のような用途で利用します。

* **直接再生費：6.0%**\
  現場への還元（間伐、下草刈り、植樹、道作り、土壌改善といった具体的なケア活動への直接的な支払い）
* **運営費：3.0%**\
  システムの維持や流動性リザーブ（事務局の運営、および地域をつなぐ共通ツール（Toban等）の開発・保守コスト、トークン価値の急激な変動を抑え、長期的な購買力を維持）
* **ガバナンス・教育：1.0%**\
  共創の原資（投票・合意形成プロセスのファシリテーション、教育プログラム、シビックサイエンスの実施）

#### 6.3 **分散型ガバナンスの導入（案）**

FoRが十分な価値と流通量を獲得した段階（Phase 2以降）で、蓄積された再生基金を「どの地域の、どの森に、どのような手法で投入するか」を決定するためのガバナンス・プロトコルを導入します。意思決定は、特定の組織による裁量ではなく、コミュニティによる分散型の合意形成によって行われます。ここでは、資金力や声の大きい地域に富が集中することを抑制し、多様なバイオリージョン（生物域）へ公平に資金が届くためのアルゴリズムを採用します。

* **意思決定の対象：** 投票者は、各バイオリージョンから提出された再生プロジェクト提案に対し、基金の配分を投票で決定します。これにより、資金は最も必要とされ、かつコミュニティの共感を得た現場へ、透明性をもって届けられます。
* **クアドラティック・ファンディング（QF）：** 1トークン＝1票では資金力のある主体の意向が強く反映され、小さな里山や実験的プロジェクトが切り捨てられるリスクがあります。QFにより、広範な共感を得ている活動がより多くの支援を受けられる投票システムです。
* **ステータスによる重み付け：** 投票権はトークン保有量だけでなく、FoR独自のステータスをQFの計算に掛け合わせます。現場で汗を流し、継続的にケアの循環に貢献している実務者や地域住民の1票が、投機目的の保有者の1票よりも高く評価される設計を目指します。

投票プロセスと資金移動はブロックチェーン上に記録され、誰でも検証可能です。「何に使われたかが見えにくい」という従来の環境税や寄付の課題を技術で補います。

なお、FoRは静的なシステムではなく、自然環境や地域経済の変化に適応し続ける「生きたプロトコル」を目指しています。そのため、本セクションに記載した各種パラメータ（配分率や投票権の計算式等）は、運用実績やコミュニティ内の議論に基づき、変更・最適化される可能性があります。


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